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【まず確認】プラス1から始まる電話番号はどこの国?アメリカ・カナダだけではない

黒田 美里 黒田 美里 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

「+1」は、国際電話をかける際に使われる国番号の一つで、正式には北米番号計画(NANP)に属する地域で共通して使用されています。

アメリカとカナダが代表的ですが、実際にはバミューダやジャマイカ、バハマ、ドミニカ共和国などの地域も対象です。

北米番号計画管理者(NANPA)の公式資料によると、この電話番号体系は1947年にAT&Tによって開発され、1951年から運用が始まりました。

つまり、+1はアメリカだけを示す番号ではありません。

+1の電話番号の基本構造

北米番号計画の電話番号は、基本的に次の形式で構成されています。


+1 - 212 - 555 - 1234

プラス1から始まる電話番号



+1


国番号
北米番号計画


212


エリアコード
地域を示す番号


555-1234


加入者番号
個別の電話番号


説明用の番号例です。実際の発信元を示すものではありません。

+1の後ろには10桁の番号が続きます。最初の3桁がエリアコードで、その後に7桁の加入者番号が続く構造です。

エリアコードを確認すれば、番号が割り当てられた地域を調べられます。ただし、携帯電話の持ち運びやIP電話、番号の偽装などがあるため、番号だけで発信者の現在地を特定することはできません。

主な国・地域と国番号の違い
国・地域 国番号 補足
アメリカ +1 北米番号計画
カナダ +1 アメリカと共通
バミューダ +1 北米番号計画
ジャマイカ +1 北米番号計画
バハマ +1 北米番号計画
ドミニカ共和国 +1 北米番号計画
イギリス +44 +1とは別の国番号
日本 +81 日本国内の国番号

ここで注意したいのは、+1という表示だけではアメリカからの電話なのか、カナダからの電話なのか、それ以外の地域からなのか判断できないことです。

また、海外の番号を使った詐欺電話も確認されているため、国番号が正規のものであることと、電話の相手が信用できることは別問題です。

【2026年最新】国民生活センターが公表した+1の不審電話と相談事例

2026年3月19日、国民生活センターは「海外からの不審な電話にご注意」という見守り情報を公表しました。

この情報には、実際に寄せられた海外からの不審電話に関する相談事例が掲載されています。

特に注目したいのは、単なる無言電話だけでなく、自動音声を利用して個人情報を聞き出すケースが紹介されている点です。

2026年3月公表の相談事例1:+1からの無言電話

60歳代の相談者は、最近「+1」から始まる国際電話が何度もかかってくることに困っていました。

電話に出ても相手は何も話さず、無言の状態が続きます。

相談者が知りたかったのは、こうした海外からの電話を受けないように設定する方法でした。

この事例から分かるのは、詐欺電話が必ずしも最初から金銭を要求するとは限らないということです。

不審な電話に出てしまった場合でも、相手に個人情報を伝える必要はありません。無言電話であれば、そのまま通話を終了するのが安全です。

2026年3月公表の相談事例2:自動音声で電話の停止を予告

もう一つの事例は、80歳代の相談者にかかってきた自動音声電話です。

電話では、数時間後に電話が使えなくなるという内容が流れ、案内に従って「1」を押すよう促されました。

相談者が指示どおりに操作すると、人間の担当者と思われる相手につながり、名前と生年月日を尋ねられました。

相談者は質問に答えましたが、その後、相手から間違いだったという趣旨の説明をされ、通話が終了しました。

後になって着信履歴を確認したところ、海外からの電話だったと分かったという内容です。

この事例で問題なのは、電話の停止という不安を利用して、受信者自身に操作させていることです。

「1を押してください」という案内は、通信会社などの正規の自動音声でも使われる場合があります。しかし、知らない海外番号から突然かかってきた場合は、指示に従わないでください。

2025年の公表事例にも見られた詐欺の共通点

国民生活センターは2025年8月6日にも、海外からの知らない国際電話について注意喚起しています。

そこでは、次のような相談事例が紹介されました。

- 代金収納会社を名乗り、未納料金30万円を請求する電話
- 大手電力会社を名乗り、まもなく送電が止まると告げる自動音声電話
- +から始まる番号から何度も着信し、応答しても無言のまま切れる電話

特に架空料金請求では、支払わなければ裁判になるなどと不安をあおり、個人情報や金銭を要求する展開が確認されています。

2026年の国際電話詐欺を取り巻く状況

警察庁の「みんなでとめよう!!国際電話詐欺(#みんとめ)」では、2025年中に特殊詐欺で犯行に利用された電話番号のうち、約75.5%が国際電話番号だったと公表されています。

これは2025年の犯行利用番号に関する割合であり、一般の国際電話全体の75.5%が詐欺という意味ではありません。

それでも、特殊詐欺において国際電話番号が多く利用されている実態は見逃せません。

また、警察庁が2026年に公表した令和7年の確定値では、特殊詐欺の認知件数は27,832件、被害額は約1,423.1億円に達しています。

そのうち、警察官などを装って捜査名目で金銭をだまし取るニセ警察詐欺は11,014件、被害額は1,005億円でした。

【危険な電話の見分け方】プラス1の詐欺電話に共通する5つの特徴

+1から始まる番号がすべて詐欺というわけではありません。

アメリカやカナダに家族、友人、取引先がいる場合や、海外サービスを利用している場合には、正規の国際電話がかかってくることもあります。

重要なのは、電話番号だけではなく、相手の話し方や要求内容、電話がかかってきた経緯を総合的に判断することです。

1. 心当たりのない海外番号から突然着信する

日本国内で生活していて、海外との通話に心当たりがないにもかかわらず、+1から電話がかかってきた場合は注意が必要です。

特に、同じような番号から何度も着信する場合や、短時間で切れる場合は、安易に応答したり折り返したりしないでください。

2. 自動音声で緊急性を強調する

詐欺電話では、受信者を焦らせるために、次のような内容が使われることがあります。

- 数時間後に電話が停止します
- 未納料金が確認されています
- 電気やガスの供給が停止します
- 法的措置に移行します
- 警察から重要なお知らせがあります

こうした内容に続いて番号ボタンの操作を求められる場合は、警戒が必要です。

通信会社や公共機関を名乗っていても、電話の相手が本物だとは限りません。

3. 氏名・生年月日・住所などを聞いてくる

電話口で個人情報を尋ねられた場合は、安易に回答しないでください。

特に、次の情報は慎重に扱う必要があります。

- 氏名と生年月日
- 住所や家族構成
- 銀行口座番号
- クレジットカード情報
- 暗証番号や認証コード

2026年3月の国民生活センターの相談事例でも、電話の停止を告げる自動音声から担当者につながり、氏名と生年月日を聞かれるケースが報告されています。

4. 警察や通信会社を名乗って金銭を要求する

特に危険なのが、警察官や大手通信会社の職員を装う電話です。

警察庁は、実在する警察本部や警察署の電話番号を着信画面に偽装表示する手口についても注意喚起しています。

実際に愛知県警察本部の代表電話番号が表示され、警察官を名乗る相手から資金洗浄事件への関与を指摘された事例が公表されています。

その後、資金調査を理由に250万円を振り込ませる被害が発生しました。

加えて、+から始まる国際電話番号でも、末尾に「0110」を付けて警察署からの電話に見せかける事例が確認されています。

5. 折り返し電話をさせようとする

ワン切り電話も警戒すべき手口の一つです。

着信を一度だけ残して切断し、受信者が気になって折り返すことを狙います。

折り返し先が海外の電話番号であれば、国際通話料金が発生する可能性があります。

着信履歴に残っているからといって、安全な相手とは限りません。

正規の海外着信と不審な電話の比較
判断項目 正規の海外着信の可能性 不審な電話の特徴
着信の経緯 海外の知人や取引先との連絡予定がある 心当たりがない
相手の説明 所属や用件が明確 曖昧な説明や脅迫的な案内
自動音声 利用中のサービスと関連がある 電話停止や未納料金を突然告げる
個人情報 通常の確認範囲にとどまる 暗証番号や認証コードなどを要求
金銭要求 正規の請求経路で確認できる 電話中に振込や電子マネー購入を要求
折り返し 公式に確認した連絡先を利用 着信履歴の番号へ折り返させる
電話番号偽装(スプーフィング)にも注意

電話番号を見れば相手の正体が分かる、という考え方は危険です。

スプーフィングとは、発信者番号を偽装し、実際の発信元とは異なる番号を着信画面に表示させる手口です。

例えば、海外から発信された電話でも、日本国内の警察署や企業の番号を表示させるケースがあります。

逆に、+1と表示されているからといって、必ずアメリカやカナダにいる人物が直接電話をかけてきたとも限りません。

着信画面に表示された番号は、本人確認の証明にはならないという認識が必要です。

相手が警察や通信会社を名乗った場合は、いったん電話を切り、自分で調べた公式窓口へ連絡して確認しましょう。

【通話料金の仕組み】プラス1に折り返すと高額請求される?

「+1からの電話に出ただけで料金が発生するのか」という疑問も多く見られます。

ここは、着信と発信を分けて理解する必要があります。

日本国内で電話に出ただけなら料金は?

日本国内で通常の携帯電話契約を利用して海外からの電話を受けた場合、着信側に国際通話料金がかかる仕組みではありません。

例えば、ソフトバンクは日本国内で海外からの着信を受けた場合、着信側に通話料はかからないと案内しています。

一方、海外旅行中や海外滞在中に着信に応答した場合は、国際ローミングの着信料が発生することがあります。

NTTドコモも海外で電話を受けた場合には着信料がかかると説明しています。

折り返し電話をすると料金が発生する理由

日本から+1の番号へ電話をかけ直すと、国際電話として扱われる可能性があります。

料金は契約している通信会社、通話先の地域、通話時間などによって異なります。

また、国際電話は国内通話の無料通話分や割引サービスの対象外になる場合もあります。

そのため、知らない番号への折り返しは避けるべきです。

国際ワン切り詐欺の仕組み




知らない+1番号から着信

短時間で電話が切れ、不在着信が残る。


相手の正体が気になる

受信者が着信履歴を見て折り返したくなる。


海外の電話番号へ発信

国際通話料金が発生する可能性がある。


予期しない通話料金の負担

契約先や通話先、接続状況によって料金が変わる。


ソフトバンクも、知らない番号への折り返しによって海外向けの通話料金が高額になる可能性を公式に注意喚起しています。

なお、+1の番号に電話しただけで必ず高額請求されるわけではありません。通常の国際通話料金が発生するケースと、不正な料金請求を伴う詐欺は区別する必要があります。

【今すぐできる対策】+1からの電話を着信拒否する方法と相談窓口

不審な国際電話を防ぐには、知らない番号に出ないことに加え、着信自体を制限する対策が効果的です。

警察庁は「みんなでとめよう!!国際電話詐欺」、通称「#みんとめ」という取り組みを推進しています。

これは、特殊詐欺の犯人からの電話を直接受けないように、国際電話の着信ブロックを広める活動です。

固定電話:国際電話不取扱受付センターを利用する


無料で利用休止を申し込める
国際電話不取扱受付センター

0120-210-364

受付方法 受付時間
オペレーター案内 平日9:00~17:00
自動音声案内 平日・土日祝日24時間

固定電話・ひかり電話の国際電話利用休止に関する受付窓口です。

この窓口では、国際電話の利用休止を無料で申し込めます。

海外との通話を普段利用しない家庭であれば、特に検討したい対策です。

ただし、国際電話の利用を休止すると、正規の海外との通話にも影響します。海外に住む家族や取引先との通話が必要な場合は、利用状況を確認してから申し込みましょう。

手続きが難しい場合は、最寄りの警察署で相談することもできます。

携帯電話:着信拒否や迷惑電話対策サービスを設定する

携帯電話の場合は、利用しているスマートフォンや通信会社の機能を使って対策できます。

通信会社 主な迷惑電話対策
NTTドコモ あんしんセキュリティ
au・KDDI 迷惑電話撃退サービス
ソフトバンク ナンバーブロック、セキュリティOne
楽天モバイル 迷惑電話・SMS対策 by Whoscall

これらのサービスは、提供条件や対応端末、料金が異なります。利用前に契約内容を確認してください。

また、警察庁は次のような携帯電話の設定も推奨しています。

- 非通知番号からの着信拒否
- 電話番号を通知できない着信の拒否
- 電話帳に登録されていない番号の着信制限
- 留守番電話機能の活用
- 国際電話の着信規制に対応したアプリの利用

特に、留守番電話を活用すれば、知らない相手と直接話さずに用件を確認できます。

不審電話に出てしまった場合の正しい対処法

すでに+1からの電話に出てしまった場合でも、落ち着いて対処すれば被害を防げます。

ケース1:電話に出ただけで何も話していない

そのまま通話を終了してください。

日本国内で通常の携帯電話契約を利用している場合、電話に出ただけで国際発信料金を請求されるわけではありません。

番号を着信拒否に設定し、繰り返し着信する場合は通信会社にも相談しましょう。

ケース2:自動音声で番号を押してしまった

相手の指示に従うのをやめ、すぐに通話を終了してください。

ボタンを押しただけで直ちに金銭被害が確定するわけではありませんが、相手とつながってしまった場合は個人情報を伝えないことが大切です。

ケース3:氏名や生年月日を伝えてしまった

国民生活センターや警察に相談してください。

個人情報を知られた後は、それを利用した追加の電話や別の詐欺にも注意が必要です。

銀行口座やカード情報、認証コードまで伝えた場合は、金融機関やカード会社にも速やかに連絡しましょう。

ケース4:お金を振り込んでしまった

すぐに振込先の金融機関と警察に連絡してください。

被害に気付いてからの対応が重要です。消費生活センターへの相談も検討しましょう。

相談できる公的窓口
相談窓口 電話番号 相談内容
消費者ホットライン 188 詐欺的な請求や消費者トラブル
警察相談専用電話 #9110 詐欺電話や犯罪に関する相談
国際電話不取扱受付センター 0120-210-364 固定電話の国際電話利用休止
迷惑電話対策相談センター 03-6162-1111 迷惑電話に関する相談

国民生活センターは、海外からの不審電話について、消費者ホットライン188や警察相談専用電話#9110への相談を案内しています。

また、総務省の迷惑電話対策相談センター(でんわんセンター)でも、平日10時から17時まで相談を受け付けています。

【プラス1から始まる電話番号に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:プラス1から始まる電話番号は必ずアメリカからですか?

A1:いいえ。+1は北米番号計画の国番号で、アメリカやカナダだけでなく、バハマやジャマイカなどのカリブ海地域でも使われています。

Q2:+1から始まる電話に出ると料金がかかりますか?

A2:日本国内で通常の携帯電話契約を利用している場合、一般的に着信を受けただけで国際通話料金は発生しません。ただし、海外ローミング中は着信料がかかる場合があります。

Q3:+1からの電話に折り返すと危険ですか?

A3:心当たりのない番号への折り返しはおすすめできません。海外向けの通話料金が発生する可能性があるほか、詐欺の相手と直接つながる危険があります。

Q4:+1から始まる番号を検索すれば詐欺か分かりますか?

A4:番号検索で迷惑電話の報告が見つかる場合はありますが、検索結果だけで安全性を判断することはできません。電話番号が偽装される場合もあるため、相手の所属先に公式窓口から確認してください。

Q5:+1からの電話を完全に拒否できますか?

A5:固定電話は国際電話不取扱受付センターで利用休止を申し込めます。携帯電話は端末や通信会社の迷惑電話対策機能、国際電話の着信規制に対応したアプリなどを利用できます。

Q6:警察やNTTを名乗る+1の電話は本物ですか?

A6:番号の表示だけでは本物かどうか判断できません。警察庁や消費者庁の注意喚起でも、実在する機関や企業を装う電話が紹介されています。電話を切って、公式に公開されている連絡先へ自分で問い合わせてください。

プラス1から始まる電話番号は、アメリカやカナダを中心とする北米番号計画の国番号です。ジャマイカやバハマなどの地域でも使われているため、+1という表示だけで発信国を断定することはできません。

2026年3月19日に国民生活センターが公表した相談事例では、+1からの無言電話や、自動音声で電話の停止を告げて個人情報を聞き出す手口が紹介されました。警察庁も、国際電話番号を悪用した特殊詐欺への対策を呼びかけています。

覚えのない海外番号から着信した場合は、次の3点を徹底してください。

- 出ない: 心当たりのない国際電話には応答しない。
- 折り返さない: 着信履歴の番号に安易に電話しない。
- ブロックする: 固定電話は0120-210-364、携帯電話は端末や通信会社の対策機能を活用する。

特に、海外との通話を必要としない家庭では、固定電話の国際電話利用休止を検討する価値があります。

電話番号の見た目や相手の肩書きだけで信用せず、必要な連絡は必ず公式窓口を通じて確認すること。それが、国際電話を悪用した詐欺から自分と家族を守るための基本です。

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コンテンツディレクター 黒田 美里
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